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男も言いたい
瀕死の状態の日本を男性社会の内側から分析。ある時はグローバルでシビアな視点で。ある時は、あなたのすぐそばにいるオジサンのようなハートフルな視線で。男性から女性への深く、あたたかいエールです。

異質な人材の登用で閉塞感の打破を

株式会社島本パートナーズ 代表取締役社長
島本一道

島本一道
横浜国立大学経営学部を卒業後、株式会社サンリオ入社。経営企画室で予算、経営計画の立案、東京証券取引所への同社株式の上場を担当。米国ワシントン大学大学院 ヘルス・サービス管理学科修了後、大和証券株式会社にて8年間クロス・ボーダーM&Aのアドバイスを行なう。 その後、大手外資系エグゼクティブ・サーチ会社を経て、エグゼクネット(現:株式会社島本パートナーズ)を設立、代表取締役に就任。Graphisoft社(本社:ブタペスト)の社外役員を兼務。 ボード・レベル、エグゼクティブ・レベルのクロス・ボーダー・サーチに取り組む。 経済同友会、ニュービジネス協議会、米国商工会議所会員。

スイスの銀行家は、" Japan is just like a falling knife " (日本は落ちていくナイフのようだ)と見ているそうだ。落下中のナイフを素手で掴むとどうなるか?怪我をし、血が出る。しかし地面に落ちた後で、ゆっくり拾えば安全である、と。日本はいったいどうしたのだろうか?

ハーバード大学のエズラ・ボーゲル教授が "Japan As Number One" を発表したのが、1979年。今の日本(国債)の格付けはムーディーズによると主要先進7カ国の中ではイタリアに次いで下から2番目。リスクは個々の企業からいよいよ国にまで発展してきた。外国資本が日本から逃げるだけでなく、日本の資産も安全を求めてドルやユーロに形を変え、優秀な若者も海外に活躍の場を求める。

最近のニュースで直ぐに思い出すのが、狂牛病、外務省、そして不良債権問題。

「農水省」「外務省」「銀行」「財務省」いずれも日本を代表するエリートの集団である。これら組織に何が起こっているのか?これに関連してウイーン出身の理学博士が面白い指摘をしていた。「日本の最大の問題は"Inbreeding"(同系交配)だ」と。

植物でも動物でも、同系交配を続けると種としての純度は高まるが、徐々にその種は弱体化し、病気に罹りやすく、結局野生では存在できなくなる。同様に日本のこれら純粋培養エリートで固められた組織は、世間一般の常識から掛け離れた「身内だけの論理」、さらに言えば「特定の大学出身者で、かつ男性の仲間内の論理」に安住したのではないか?その結果、グローバルな常識からも、日本の一般社会の常識からも逸脱してしまったのではないか?

ではどうすれば良いのか?私は異質な人材を登用すべきである(であった)と考える。もっと組織の多様性を認め、さらに多様性を奨励すべきである。日本では従来、「右へ倣え」「出る杭は打たれる」などというように個性派を排除し、事勿れ主義が蔓延してきた。エリート集団であるはずの官庁も大企業も組織として弱体化しており、閉塞感でいっぱいだ。これを打破するには、「個の自立」「個性の発揮」を促すしかない。個人が個性を発揮することで、個々人が活性化し、さらには組織の、国の活力を生み出すのではないか?具体的には、ユニークな経験をもつ人材の登用、女性の登用、外国人の登用などである。とりわけ優秀でやる気溢れる女性の登用は喫緊の課題である。例えば雪印食品の取締役に女性が一人でも入っていたと仮定すれば、現在のような事態に陥る前に、また陥った後でも、「購買者の目」から、そして「世間一般の目」から、会社経営の監督を行なえたのではないか?ここにも「同系交配」を止め、多様性を導入する意義がある。

戦後50数年の歴史の中で日本は目覚しい復興を遂げ、国際社会の中で現在の地位と繁栄を築いてきた。素晴らしいことである。しかし今、日本の多くの組織は多様なる人材、従来と異なる発想を求めている。わが国の眠れる資産と言われる、優秀でやる気溢れる女性の活躍が大いに期待される時代を迎えた。

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2002年4月 日本は変わり始めたか 前原金一

 

 

 
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