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海外レポート
建部 博子
東京生まれロサンジェルス在住。ホイッテア大学 (Whittier College)およびバンク・アドミニストレーション・ウィスコンシン大学院の銀行部門卒業。...[詳しいプロフィール]

人口統計からみるダイバシティへの取り組み

5月17日に発表されたアメリカ合衆国国勢調査局の人口統計予測結果(2005年7月1日~2006年7月1日)によるとマイノリティの人口は1億人を超えた。総人口が約3億人であるから、3人のうち1人はマイノリティとなる。これは、アメリカ社会でのダイバシティへの取り組み方へ再チャレンジを投げかけた数字である。2000年以来、人口増加要因の40%は移民による(USA Today)という点も注目すべきである。

マイノリティの内訳は、ヒスパニック4.4千万人(14.8%), 黒人4千万人(13.4 %), アジア系1.5千万人(4.9 %)と続く。人口増加率は、ヒスパニック3.4%, アジア系3.2%, 黒人1.3%と白人(ヒスパニックを除く)0.3%に比べ急速に伸びている。参考までに、女性の人口は50.7%と全人口の半分である。年齢からみると、Median(中央値)は、ヒスパニックが27.4 歳, 黒人30.1歳, アジア系33.5歳と全人口36.4歳よりかなり若くなっている。

2050年には、白人がマイノリティとなることが予測されている。現に、マイノリティの割合はハワイ州(75%)、ワシントンD.C. (68%)、カリフォルニア州(57%)、ニュー・メキシコ州(57%)、テキサス州(52%)では、“マイノリティ・マジョリティ”と呼ばれ逆転している。又、購買力から見ても、The Multicultural Economy 2006 (The Selig Center for Economic Growth・ジョージア大学)は、1990年~2011年までの上昇率をヒスパニック457%, アジア系434%, 黒人237%と全体の190%を遥かに上回る予測をしている。

これらの変化が、ビジネスにもたらす大きな影響は言うまでもない。多文化市場に参入する為には、消費者ニーズをつかむことの出来る人材確保が重要である。企業が生き残るためには、顧客の多様性を反映する雇用形態、職場環境整備は不可欠である。しかし、移民を含め、タイガー・ウッズのように、黒人の父親とタイ人の母親に生まれ、白人と結婚するというようなマルチ・カルチュラル家族が増えつつあるアメリカでは、表層的ダイバシティから深層的ダイバシティの理解と取り組みが益々重要となることは避けられない事実である。今までのように、アフォーマティブ・アクションに基付く表層的ダイバシティだけではなく、どのように深層的ダイバシティを効果的に促進していくかは日本でも学ぶことが多いのではないかと思う。

人口統計予測結果の詳細は、www.census.govを御覧下さい。

2007年5月

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