オーセンティック(本格)LOHASは日本に定着するのか?
―ブームからトレンド(潮流)へ。第2章の幕開け―
大和田順子
4月27・28日、カリフォルニア州サンタモニカにて、第10回LOHAS会議が開催された。参加者数620人。昨年までは5人程度のだった日本からの参加者が今年は比約10倍の約50人と、関心の高さを示していた。
◆ LOHASは時代のメインストリームに
10周年を迎えたLOHAS会議のハイライトは、「カルチュアル・クリエイティブ」の著者ポール・レイ博士による講演、調査機関NMIによるLOHASコンシューマーに関する最新調査報告、イースクエアの代表取締役ピーター・ピーダーセン氏による日本でのLOHAS普及状況に関するプレゼンテーション、そしてAOL創業者スティーブ・ケイス氏の講演だった。
スティーブ・ケイス氏は、昨年夏「レボリューション」という会社を設立した。「ホールフーズマーケット(オーガニック食品を扱う食品スーパー)はアメリカで2位になったが、肥満児は1965年に比べて3倍になっている。全米の人がバランスの取れた生活が送れるよう、正しい選択ができるよう、ヘルスケア、カーシェアリングなどの事業を行っていく。これは革命に等しいと考えている。」パタゴニアのCEOだったマイケル・クロークをCEOに迎え、本格的にこの分野でビジネスを開始するという。
また、ポール・レイ氏は、「「カルチュアル・クリエイティブ」(CC)を1998年に発表して以来、CCをマーケットとしたLOHASビジネスを議論する会議が本格的に始まった。そしてLOHASのスタンスは社会に受け入れられ、企業には環境や社会的責任への戦略が強力に求められるようになった。」と言う。アメリカのコロラド州で元ヒッピー達が始めたオーガニック農産物のビジネスといったオルタナティブな取組は、ついに"ティッピングポイント"を超え、時代のメインストリームになったのだ。
◆日本人が考えるLOHAS商品
そして、今回の会議には「JAPANブース」という日本の部屋が初めて設けられた。京都と銀座の高級旅館のお宿吉水、ペリカン石鹸炭からはハーブを使った石鹸、菊水酒造からはオーガニックな日本酒が、日本香堂からは癒し効果のあるお香、竹の繊維で作ったタオルやTシャツをナファ研究所が、伊勢丹BPQCからは「サステナブル・スケール」という自社独自の基準を説明するパネルやオーガニックコットンのTシャツなどが展示された。また、イースクエアやNPOジャパン・フォーサステナビリティもパネル展示を行った。サービス、日用品、酒、繊維製品まで、いずれも日本や東洋の素材・工法・こだわりを活かした丁寧な物づくりに、多くのアメリカ人の関心を集めていた。ポール・レイ博士も「Japan ブースにはアメリカよりずっとLOHAS的な商品が並んでいる」とコメントするほどだった。
◆オーセンティシティ
日本人を対象にしたポール・レイ博士の特別セッションも開かれ、一問一答形式で進められた。企業に求められるのは"オーセンティシティ(真実性、信頼性)"だと言う。
「オーセンティシティとは、透明性にあたる。透明性とは、プロセスの公開(どうやって作っているのか。使われた後にどうなるか。)、従業員との関係、会社の理念を語ること。顧客はそれを知った上で、その会社と関係性を持ちたいのか判断する。」という。
2002年9月、「日経エコロジー」や「日経新聞」に筆者が第6回LOHAS会議を紹介するレポートを執筆して4年。日本でのロハスの認知度は4割を超え、2006年、経営者が今年の消費を占う言葉として選んだのは「LOHAS(ロハス)」が最多だった。(「日経MJ」調べ)日本では商品名や店名にLOHASをつけておけば時流に乗り遅れないだろうといった安直な取組をするところも見受けられるが、企業の取組の真贋を見極めることができるのがLOHASな生活者だ。5月からはイースクエア主催のLOHAS Marketing Initiativeという研究会が約50社の企業の参加を得て始まり、いよいよ日本でも本格LOHASの追究が始まった。
2006年5月
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